命の廃棄

昨日行われました『捕獲従事者育成研修会』と題したワナ猟の講習会を受講してきました。

昨年に狩猟免許試験を受験した場所に再び

送付された案内状には、場所が農業研究開発センターと書かれていたので、昨年に行われた狩猟免許の試験場と同じ場所だと思い込んで桜井市にある農業研究開発センターに向かったところ、『ここではないです、この施設はいくつかの場所に点在してて、そちらの会場は宇多の方です。』と言われて慌てて、さらにそこから30分かけて宇多にある同じセンターに向かいました。15分ほど遅刻してしまいましたが‥。

宇多の農業研究開発センター

最初の2時間程度はスライドや動画を使った講習でした。実際に山の中で仕掛けたワナの周りを動物が動き回っている様子や、獣道をどれくらいの個体が通ってるか、ワナを見破った動物などの動きを監視カメラの映像で見せて頂きました。

どの様な場所にワナを仕掛けると獲物がかかりやすいのか、仕掛ける時のポイントや注意事項など、わかりやすく丁寧にレクチャーして頂きました。

その後は実際に、くくり罠を仕掛ける講習です。

鹿や猪が足を踏み込むと足首をワイヤーでくくる仕組みになっています

まだ実際に自分で猟をした事は無いですが、ある程度の予習は出来てきたと思います。あとは猟友会に入って先輩ハンターに習っていきたいと思います。

鹿や猪は食料としての捕獲以外に、獣害駆除として捕獲される事の方が多いそうです。全国で捕獲される鹿や猪などの狩猟鳥獣のうち食品として利用されているのはわずか20%ほどだと言われています。ほとんどの捕獲動物は廃棄処分されているということです。

『命が捨てられている』ということです。

一方では牛や豚などに大量の水と穀物を消費して食用の肉を生産し、一方では捕獲した食用の肉を廃棄しています。なにかおかしいですね。世界は食糧が不足していると言われているのにです。

私も食に携わる者として命が廃棄されていることは真に受け止めるべきだと思います。それも全ては人間による『ego』が生み出した自然環境の変化によるものです。

少しでも廃棄される命が無くなるように、料理人として、飲食店を経営するものとして何が出来るのかを考えてみたいと思います。